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『ペントハウス』~シャンパンの夢 超高級・超高層マンション“ザ・タワー”の舞台裏~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は2/3(金)公開の『ペントハウス』から。
本作の舞台となる、超高級マンション"ザ・タワー"。
最上階の豪華ペントハウスを再現するにあたり、どのような苦労があったのでしょうか?
■シャンパンの夢 超高級・超高層マンション“ザ・タワー”の舞台裏
何百人というニューヨーク一の富裕層の住人を満足させている超セレブな高層ビル。そんなセレブな住居を管理する仕事とはどんなものなのか?ベン・スティラーやプロデューサーや脚本家たちは、貴重な内部情報を超高級ホテルの住み込み管理人数人から得ることに成功した。
脚本家のジェフ・ナサンソンはこう振り返る。「そういうビルで働いてる人たちから話が聞けるなんて、どんなに役に立ったかしれないね。僕はドアマンからハウスキーパー、ビルの管理人に至るまで、あらゆる人にインタビューさせてもらった。まさに“アンダーワールド”がどっと広がっててね。ああいう人たちのおかげで現代生活が可能になってるんだけど、普通はそんなの絶対見せてもらえないわけだからね。舌を巻いてしまったよ」
マンハッタンを『ペントハウス』の舞台にできるかどうかは、ひとえにスタッフが脚本の要求にこたえられるだけの巨大なセットを組めるかどうかにかかっていた。マンハッタンのど真ん中にでんと構える超高級な高層ビルから、果てはクイーンズの労働者階級が住む地区に至るまで、スタッフはこの街ならではの個性をクリエイティブに再現する必要に迫られた。
プロダクション・デザイナーのクリスティー・ズィーが、この広範囲にわたる複雑なプロダクション・デザインを映像にしようと奮闘した。特に大富豪のアーサー・ショウの豪華なペントハウスを再現するにあたっては、視覚効果チームと特殊効果チームが山のような要求を突きつけてくるだけに、その一つ一つを満足させるには、彼女の幅広い経験が強い味方になった。
マンハッタンの最高級ホテルや高層住宅をいくつか当たっていくと、映画の主要舞台となる架空のビルとしてどこがふさわしいのか、それを決めるいい判断材料になった。ザ・タワーの広くて壮大なロビーのロケ地として、結局、ズィーはロケハンでいろいろ見てまわったビルをつなぎ合わせることで、かなり贅沢で洗練された一つのデザインとスケールにまとめていこうと考えた。
結局、賑わう広場コロンバス・サークルのセントラル・パーク・ウェストにある“トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー”の広々とした最上階が、ショウの贅を極めたペントハウスのモデルとなった。ズィーはこう振り返る。「半分がフロアで、マンハッタンを一望できるすっきりした最高級マンションというのが、イメージだったの。ビルの四方の壁面は似せて作れるとしても、それ以外は全部、自分たちでデザインしなければいけなかったしね。とびきりすばらしい出来になったわ」いくつか最上階の施設に入っても構わないというドナルド・トランプ氏のお墨付きをもらった製作陣は、贅沢な本物の場所を撮影に組み入れることに成功した。
“トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー、ニューヨーク”の外景は撮影許可をもらったおかげで、有名な“メイシーズの感謝祭パレード”やセントラル・パーク・ウェストやコロンブス・アベニューで敢行されたフット・チェイスやカー・チェイスの撮影が可能になった。ここでの撮影について、ブレット・ラトナー監督はこう語っている。「だからニューヨークで撮影するのはこたえられないんだよ。カメラをどの方向に向けてもおもしろいものが撮れる。おもしろい人の顔だったり、ビルだったり、風景だったりね。カメラをどっちに向けても、すばらしいビジュアルがもらえる」
5番街に面した豪奢なトランプ・タワーの地下駐車場とサービス・センターにカメラを入れられるという特例まで、トランプ氏は許可を出した。この不動産王は、TVシリーズ『アプレンティス セレブたちのビジネス・バトル』(08)を7階上で収録しているから、その合間をぬって、ラトナーと出演者たちがどんなふうに撮影しているのかを見学に来たりもした。
地位を否応なく示す美術品の数々を集めるというのも、洗練されたペントハウスのアパートを再現する際の一つのキー・ポイントだった。自ら美術品愛好家と公言するラトナーは、この映画の撮影にあたって、ある特定の画家やその作品を頭の中に思い描いていた。こざかしいペントハウスの持ち主を象徴するように、ズィーはマルチ・メディアのアートでアクセントをつけながら、古い時代の歴史的なスタイルをモダンに作り直したいわゆる“モダン・クラシック”なデザインで統一していった。ズィーはこう説明している。「最近のお金持ちは、“ウォール・パワー”を持とうとしてる気がするの。まるで高級車を見せびらかすように、壁にアートを飾って、これ見よがしに『俺は金持ちなんだし、頭もいいんだ。これは意識的にやってるんだからな』みたいなね……」
ショウのペントハウスのセットには、ピカソ、フランシス・ベーコン、エド・ルシェ、ジャン=ミシェル・バスキア、サイ・トゥオンブリー、ロイ・リキテンスタイン、アルベルト・ジャコメッティ、そしてアンディ・ウォーホールなど、巨匠たちの複製品が並べられていった。プロデューサーのブライアン・グレイザーはこう語っている。「アーサー・ショウのように見下げ果てたやつが、こんなすばらしい作品に囲まれて生活してるなんて、許せないよね」
ビルの外観から内装まで、製作陣のこだわりが詰まったゴージャスな"ザ・タワー"を、ぜひ劇場でもご注目ください!
2/3(金)、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国ロードショー
(c) 2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年01月25日 20:20
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