【EIGAFAN.COM】ちょっと気になるこのスター: ポール・W.S.アンダーソン／Paul W.S. anderson

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ポール・W.S.アンダーソン／Paul W.S. anderson

有楽座ほか全国大ヒット上映中の『デス・レース』。
興奮度5000％の本作をもうお楽しみいただけましたか？

カルト的人気を博していた『デスレース2000』という映画に目をつけ、『デス・レース』として新たな命を吹き込んだのは、近年、目まぐるしい活躍をみせている、ポール・W.S.アンダーソン監督。
彼が残してきたこれまでの功績と、本作を製作することになった経緯などにスポットを当てます。
　
　1965年3月4日イギリスタインアンドウィア州ニューキャッスル生まれ。
1989年にプロデューサー仲間のジェレミー・ボルトと自身の製作会社インパクト・ピクチャーズを設立。インパクト・ピクチャーズの旗印の下、ジュード・ロウ、サディ・フロスト主演『ショッピング』（94）の監督・脚本を手掛けました。本作は95年のサンダンス映画祭にてプレミア上映され、ダークな英国の若者を描き、ディストピア的な未来、強烈なアクションという作風を確立。独特の映像センスで鮮烈な監督デビューを果たします。

　この成功でハリウッドへの道が開かれ、95年に監督した『モータル・コンバット』では通常のハリウッド大作の半分以下の製作費でありながら、大作の風格を漂わせたアクション映画に仕上げ、全米興行収入第1位を獲得するという手腕をみせました。続いてローレンス・フィッシュバーン主演の『イベント・ホライゾン』（97）、カート・ラッセル、ジェイソン・スコット・リー主演の『ソルジャー』（98）と続けざまにＳＦ映画を監督する。
　その後、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の世界的ヒット・ゲームの映画化『バイオハザード』（01）の監督、製作、脚本を手掛け大ヒットを記録。本作のヒットを受け、現在までに『バイオハザードII アポカリプス』（04）、『バイオハザードIII』（07）の続編が製作され、両作とも製作・脚本を務めています。自身の監督・脚本作品としてはサナ・レイサン主演の『エイリアンVS.プレデター』（04）。SF映画史上屈指の凶悪キャラクター、エイリアンとプレデターが対決するというファン待望の本作は、『エイリアン』『プレデター』シリーズの中で最も高い興行収入をあげ、全米興行収入第１位を記録。ヒット映画を生み出すクリエイターとしての名声を固めました。

　現在は、1980年に公開された名作クラシックスリラー『長く熱い週末』〈未〉のリメイクを準備中で、脚本、製作、監督を予定。さらにデニス・クエイドとベン・フォスター主演のSFホラー『Pandorum』（09）の製作。また、ビデオゲームを映画化したアクション・ホラー『Castlevania』（09）で、脚本と製作を手掛けています。いずれの作品もプロデュースパートナー、ジェレミー・ボルトとの共同製作となります。

■それは東京国際映画祭からはじまった

　アンダーソン監督がその悪名を高めた映画が近未来を舞台にした若者たちの衝撃作『ショッピング』だったことを考えれば、彼がカルトクラシック『デスレース2000』のファンということは当然といえます。
1975年にプロデューサーのコーマンとポール・バーテル監督が創造したとんでもない世界に、少年期のアンダーソンは興味をかきたてられました。
「ぼくはコーマン映画の大ファンだったんだ。親が子供に見て欲しくない筆頭に挙げる映画で、非常識な暴力シーンと無意味な裸の場面があふれてる。だから、言うまでもなく大好きだった」

　そして、チャンスは突然やってきました。
第7回東京国際映画祭で、『ショッピング』が上映される際、プロデューサーのボルトとアンダーソン監督は来日していたロジャー・コーマンと初めて出会い、『デスレース2000』を再映画化して新たな観客に見せるというアイデアについて話し合いました。
　当時、アンダーソンとボルトはパラマウントで『イベント・ホライゾン』に取りかかるところで、そこでポーラ・ワグナーとトム・クルーズに初めて出会いました。彼らはちょうどＣ／Ｗ・プロダクションズを設立したばかりで、この話に興味を示します。
　
　しかし、この企画にやっと目鼻がつくまでには10年以上の時が流れることになりました。その間、アンダーソンは、『バイオハザード』『エイリアンＶＳ．プレデター』といったアクション映画の脚本、監督を手がけて成功しており、満を持してこのクレイジーな映画の脚本に取り掛かりました。
　「これは殺伐とした未来世界の話だけど、現代を物語っている部分もある。デス・レースはテレビ局の視聴率競争に、犯罪率の爆発的な増加が組み合わさって生まれたんだ。リアリティ番組の熱狂的な人気をあおり続けた究極の姿が“デス・レース”だ。9名のレーサーたちが閉ざされたコースで死ぬまで競い合う。彼らは現代のグラディエーターであり、レース場はその円形闘技場（コロッセオ）だ。」

監督は最後に映画を振り返り、こう語りました。
「この映画では、『デスレース2000』の少し冗談ぽいニュアンスを大事にしたかった、そんなにわざとらしくなくね。もっとシリアスで、スリリングで、もっとダークな映画にしながらも、コメディーの感覚が残っている感じ。オリジナルとはすごく違うけれど、なおもその中に社会的批評が残っている映画。その点では、オリジナルの『デスレース2000』に敬意を表しているし、オリジナルがやったことと変わらないんだ。」

【デス・レース公式サイト】

有楽座ほか全国大ヒット上映中！
※本作はPG-12指定です
(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

■ポール・W.S.アンダーソンの過去の作品をチェック！

バイオハザード
史上最強のジェットコースター・サバイバル・アクションが登場！！
巨大企業アンブレラ社の地下研究所ハイブで、研究中のウイルスが漏洩。ウイルスの外部流出を危険視したコンピューターシステムは研究所を完全封鎖してしまう。この非常事態にアンブレラ社は特殊部隊をハイブに送りこみ、調査を命じる。その頃、研究所内にある施設で、記憶をなくした美しい女性、アリスが目を覚まし…
販売元：ショウゲート
DVD価格：1,500 円（税込）　発売中
　
　
　
AVP2 エイリアンズVS.プレデター完全版
新種降臨。プレデリアン誕生。
前作の衝撃的ラストは終わりではなく、始まりだった……。
南極での死闘を終えたプレデターの宇宙船では、すでに次なる戦いへの火種が生じていた。一体のプレデターからチェストバスター（エイリアンの幼体）が誕生し、両者の能力を併せ持つ“プレデリアン”へと成長、プレデターたちを次々に惨殺していく。そしてコントロール不能となった宇宙船はコロラドの森へ墜落。すると、プレデリアンのほか、船内に潜んでいたエイリアンたちが獲物を求め飛び出していくのだった…。
販売元： 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
DVD価格：3,990円（税込）　発売中
　
　
　
　