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フランス発『クリーン』
いつか息子と暮らせる日が来ると信じ続けた母と、
幼いながらも母と向き合おうとした息子の、再生の物語。
ジャッキー・チェン、ウォン・カーウァイ作品で知られる女優マギー・チャンと、
フランス人監督オリヴィエ・アサイヤスが、『イルマ・ヴェップ』以来、再びタッグを組んだ感動作。
マギー・チャンは本作で第57回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞。審査員全員が彼女を支持し、
あのクエンティン・タランティーノも、「世界で最も素晴らしい女優のひとり」と、
マギーの演技を絶賛しました。
■STORY
歌手として成功することを夢見るエミリーは、ある日突然、ロックスターとして名を馳せてきた夫・リーをドラッグの過剰摂取により亡くしてしまう。
一部の友人とリーの母親は、事故を防げなかったエミリーを責め、リーとの出来た幼い息子ジェイも今は義父の元に預けられ、何年も会えない日々が続いていた。
「息子を取り戻すためにはなんでもする」。そう決意はしたものの、愛する人の残像、引き裂かれたプライド、捨てきれない歌手の夢…、様々な想いが交錯し、望んだ仕事を得ることも、息子と一緒に暮らすことも出来ずに、虚しい日々を過ごすエミリー。
そんな中、たった2日だけ息子とのデートを楽しむ機会を得る。数年ぶりに再会した2人は、広がってしまったお互いの距離を少しずつ縮めていったが、距離が縮まった途端、思いがけず衝突してしまうのだった。
公式サイト
■エミリーとマギーの共通点
本作で、自らの夢と息子への想いの間で苦悩する女性、エミリーを演じたマギー・チャンは、
たとえ人に嫌われたとしても、自分で納得する生き方がしたいというエミリーの気持ちに
共感を覚える、といいます。
「私は女優として生きていくためだからと、自分の真意を伝えてくれない記者に媚びようとは思いません。断固として意味のない取材は拒否しています。それをわがままな女優、と受け取る人がいるかもしれないけれど、私はそれにひるんだりしません。
エミリーは歌手になる夢を捨てきれずに生きています。どんなことがあっても、彼女は歌を捨てきれない。だから歌のシーンでは私自身が歌っています。私は何でも自分で実行して納得しなくてはならない性分なのです。エミリーのほうが私よりずっとエゴイストですね。彼女は歌手として成功するだけの歌唱力、頂点を極めるだけの才能はないでしょう。でも、目の前に訪れたチャンスに向かっていく強さがあるから、きっとエミリーは幸せをつかむと思います。」
■映画から観るフランス
エミリーが全てをやり直そうと訪れるパリのシーンでは、フランスの主要ターミナル駅のひとつであるパリ北駅や、コーマルタンの美しい風景が登場しますが、中でも印象的なのが息子と2人で行くヴァンセーヌの森の動物園。
ヴァンセーヌの森はパリの最東端にあるとても大きな公園で、パリに暮らす人々の憩いの場となっています。ここには動物園のほかにもヴァンセーヌ城や植物園など様々な施設があります。
移動遊園地や、ジャズやクラシックのコンサートなど、
季節ごとに行われる様々なイベントもこの森の魅力のひとつ。
恋人や家族とゆったりとした時間を楽しめるパリの有名なスポットです。
■DATA
8/29(土)、シアター・イメージフォーラムにてロードショー
2004年/フランス・イギリス・カナダ/111分
配給:トランスフォーマー
(c) 2004 - Rectangle Productions / Leap Films / 1551264 Ontario Inc / Arte
France Cinema
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
出演:マギー・チャン/ニック・ノルティ/ベアトリス・ダル/ジャンヌ・バリバール ほか
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2009年08月19日 12:29
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